ラプラスさ~ん
今回は自然遺産と複合遺産について教えてくださ~い
では、『世界遺産300 世界遺産検定2級公式テキスト』を教科書にして
具体的な自然遺産と複合遺産を紹介していこう♪
文化遺産についての記事はこちらを参照ください。
- 世界遺産について興味があるあなた
- どういうものが世界遺産に登録されるか知らないあなた
- 旅行好きのあなた
まず、前回の復習です。
世界遺産に登録されるには『顕著な普遍的価値』をもつ自然や建造物である必要があります。
顕著な普遍的価値には登録基準が10項目あります。
(ⅰ):人類の創造的資質を示す遺産
(ⅱ):文化交流を証明する遺産
(ⅲ):文明や時代の証拠を示す遺産
(ⅳ):建築技術や科学技術の発展を証明する遺産
(ⅴ):独自の伝統的集落や人類と環境の交流を示す遺産
(ⅵ):人類の歴史上の出来事や伝統、宗教、芸術と関係する遺産
(ⅶ):自然美や景観美、独特な自然現象を示す遺産
(ⅷ):地球の歴史の主要段階を証明する遺産
(ⅸ):動植物の進化や発展の過程、独自の生態系を示す遺産
(ⅹ):絶滅危惧種の生息域で、生物多様性を示す遺産
登録基準(ⅰ)~(ⅵ)を認められたものが文化遺産、
登録基準(ⅶ)~(ⅹ)を認められたものが自然遺産、
両方の登録基準にまたがるものが複合遺産です。
今回は自然遺産と複合遺産を紹介します。
自然遺産に登録されるには?
(ⅶ):自然美や景観美、独特な自然現象を示す遺産
登録基準(ⅶ)で有名なのは
『九寨溝』だね ♪
(ⅶ):自然美や景観美、独特な自然現象を示す遺産は
ひときわ優れた自然美や美的重要性をもつ、類まれな自然現象や地域です。
文化遺産でいう「(ⅰ):人類の創造的資質を示す遺産」に対応するもので、
これぞ自然遺産というものが認められています。
『九寨溝』はカルスト台地が浸食されてできた渓谷に100あまりの湖沼や滝が点在する場所です。
2017年に地震で被害を受けましたが、現在はおおむね復旧しているようです。
いつか訪れたい自然遺産の1つです。
日本では『屋久島』が唯一、登録基準(ⅶ)が認められています。
縄文杉などが有名ですね。
同僚に屋久島出身の人がいたのですが、縄文杉などを見たことがないそうです。
近くだと意外と行かないものなのでしょうね・・・
(ⅷ):地球の歴史の主要段階を証明する遺産
登録基準(ⅷ)で有名なのは
『イエローストーン国立公園』だね ♪
(ⅷ):地球の歴史の主要段階を証明する遺産は
生命の進化の記録や地形形成における重要な地質学的過程、または地形学的・自然地理学的
特徴を含む、地球の歴史の主要段階を示す見本です。
『イエローストーン国立公園』は1872年に世界初の国立公園として設立されました。
そして、世界初の世界遺産のうちの1つです。
バクテリアの影響で青色をした温泉グランド・プリズマティック・スプリングが有名です。
日本で登録基準(ⅷ)が認められている遺産は、
残念ながら2022年3月現在ありません。
(ⅸ):動植物の進化や発展の過程、独自の生態系を示す遺産
登録基準(ⅸ)で有名なのは
『ガラパゴス諸島』だね ♪
(ⅸ):動植物の進化や発展の過程、独自の生態系を示す遺産は
陸上や淡水域、沿岸、海洋の生態系、また動植物群集の進化、発展において重要な、
現在進行中の生態学的・生物学的過程を代表する見本です。
『ガラパゴス諸島』もまた世界初の世界遺産のうちの1つです。
ガラパゴスゾウガメなどが有名です。
日本では『小笠原諸島』などが登録基準(ⅸ)を認められています。
小笠原諸島は、今まで日本列島や大陸と陸続きになったことのない島のため、
動植物が独自の進化を遂げています。
(ⅹ):絶滅危惧種の生息域で、生物多様性を示す遺産
登録基準(ⅹ)で有名なのは
『四川省のジャイアントパンダ保護区群』だね ♪
(ⅹ):絶滅危惧種の生息域で、生物多様性を示す遺産は
絶滅の恐れのある、学術上・保全上顕著な普遍的価値をもつ野生種の生息域を含む、
生物多様性の保全のために最も重要かつ代表的な自然生息域です。
『四川省のジャイアントパンダ保護区群』は
ジャイアントパンダの全頭数の約30%にあたる約500頭が生息しています。
ジャイアントパンダは森林伐採や密猟のため、野生パンダの数が減り、
IUCNのレッドリストに絶滅危惧種として記載されています。
日本では『知床』が登録基準(ⅹ)を認められています。
生物多様性の豊かさから、2021年に「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」
が自然遺産登録されるまで、日本で唯一、登録基準(ⅹ)が認められていました。
複合遺産に登録されるには?
ラプラスさ~ん
複合遺産はどういうものが登録されるんですか?
ズバリ!
『登録基準(ⅰ)~(ⅵ)までから1つ、
登録基準(ⅶ)~(ⅹ)までから1つが認められる』
ものだね♪
有名な複合遺産は何ですか?
ズバリ!『ンゴロンゴロ自然保護区』だね♪
『ンゴロンゴロ自然保護区』は
火山の噴火によって誕生した直径数十kmのクレーターを中心に広がる場所です。
絶滅危惧種を含めた約2万5,000頭の動物が生息しています。
20世紀にクレーター内のオルドゥヴァイ渓谷で人類の化石が見つかったこともあり、
2010年に複合遺産になりました。
実は私は、ンゴロンゴロは小学生の時から知っていました。
しりとりで、『ん』が出ても繋げられる唯一の言葉だと思っていたからです。
ちなみに、「ンゴロンゴロ」という名のタンザニア産のコーヒーがあります。
おいしいので、見かけたらぜひ飲んでみてください。
日本で複合遺産として認められている遺産は、
残念ながら2022年3月現在ありません。
まとめ
・世界遺産に登録されるためには顕著な普遍的価値を持つ必要がある。
・登録基準は次の10項目ある。
(ⅰ):人類の創造的資質を示す遺産
(ⅱ):文化交流を証明する遺産
(ⅲ):文明や時代の証拠を示す遺産
(ⅳ):建築技術や科学技術の発展を証明する遺産
(ⅴ):独自の伝統的集落や人類と環境の交流を示す遺産
(ⅵ):人類の歴史上の出来事や伝統、宗教、芸術と関係する遺産
(ⅶ):自然美や景観美、独特な自然現象を示す遺産
(ⅷ):地球の歴史の主要段階を証明する遺産
(ⅸ):動植物の進化や発展の過程、独自の生態系を示す遺産
(ⅹ):絶滅危惧種の生息域で、生物多様性を示す遺産
登録基準(ⅰ)~(ⅵ)を認められたものが文化遺産、
登録基準(ⅶ)~(ⅹ)を認められたものが自然遺産、
両方の登録基準にまたがるものが複合遺産。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました♪
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